「除草剤散布に適した時期」「除草剤散布に適した時期 その2」 の続きです。
前回は、液剤のみ行う散布適期についてでしたが、今回は刈払い+液剤で行う除草についてです。
また、刈払いに適さない時期や、多年生雑草の除草方法について記事にしていますので、こちらも読んでみてください。
除草剤を使用せずに、除草できれば一番良いとは思いますが、なかなか刈払いや草刈り機だけで行うとなると、回数を重ねないと、雑草の高さを抑えることはできません。
過ごしやすい春や秋であれば、まだ刈払い対応しやすいですが、暑い時期の夏は、労力もかかりますが、熱中症という危険もありますので、できるだけその時期の刈払いは避けた方が無難です。
ただ、除草剤をできるだけ散布したくない場所もあります。
そのような場所は、どうしても刈払いを中心とした除草になります。
刈払いや草刈り機(乗用を含みます)で刈った場合、雑草の高さは1か月ほどで元に戻ります。
刈る前以上に伸びている時もあります。
高さを抑える為に、刈払いだけで対応する場合は、年間、最低でも3回、できれば4回は草刈りを行いたいです。
草刈りを年2回だけ行う場合が良くあると思います。(町の取り組み等で)
これは、逆に雑草を繁殖させてしまう原因になっていることもあるようです。
雑草は、刈り込まれることで、もっと沢山地上に出ないと養分を蓄えられないと考えて、地下部の芽にあたる部分が増殖してしまうのです。
河川敷の除草作業を行ったあと。
少し経つと、前より増えているのでは? と思うことがあります。
刈払いを中心に、液剤の除草剤も使うおすすめの方法です。
1回目の除草は、刈払い
年最初の除草は、液剤の場合と同じ時期の、初夏~梅雨入り前の5月下旬~6月下旬頃に、刈払いで行います。
できるだけ春の草が伸びきった頃を狙って刈込みます。
成長している雑草を刈り込むことで、養分を地下部に送り難くします。
梅雨に入ると、除草作業も大変ですので、その前に刈ってしまいましょう。
2回目の除草も、刈払い
2回目の除草は、夏に刈払いをします。
液剤散布と同じく、暑くて大変な時期ですが、8月上旬~9月上旬頃が良いと思います。
この頃は、栄養を地下部にどんどんと蓄える為に、地上部が成長しピークを迎える時期です。
地下部に栄養を送る量が増してくる前のタイミングを狙います。
刈られた雑草は、養分を蓄える為に、地上部を伸ばそうと、更に養分を使って、疲弊していくはずです。
余力がありましたら、夏に2回(8月と9月)刈っておくと万全です。
なかなか、難しいですが。
3回目の除草は、液剤を散布
10月~11月頃(秋)の時期に、液剤の除草剤を散布します。
この時期は、前2回の刈払いで、地下部は疲弊していますが、刈られた後に伸びてきた地上部が、地下部に栄養を送り込む時です。
その時期に除草剤が地下部に送り込まれるのですから、雑草は大変です。
来年、出てくる芽の数は、かなり減っているはずです。
除草剤があまり効かない雑草
今まで紹介してきた方法の液剤は、ラウンドアップやサンフーロンなどの、茎葉から浸透していき、根まで枯らすタイプの除草剤です。
グリホサート系の除草剤です。
この除草剤は、大概の雑草は良く枯れるのですが、スギナなどには効力が弱いです。
スギナはあまり背丈が伸びませんので、放っておいて逆に占有してくれて、他の草が生えにくくなるのであれば、それも良いですね。
スギナを占有させた場合、何かデメリットがあるのかどうかですが、隣地に侵入してしまうことでしょうか。
隣地境界辺りにだけ、除草剤を散布するのも一つの方法かもしれません。
スギナを退治したい場合は、カソロン6.7などの粒剤を、11月頃の晩秋に散布すると良いです。
〇〇ギシギシ、ヤブガラシなどにも効果があります。
液剤2回+粒剤1回(粒剤なしでも可)
液剤3回(2回でも可)
刈払い2回+液剤1回
3つのパターンを記事にしました。
現場状況により、参考になると幸いです。
除草剤使えない場所は、刈払いで頑張るしかありませんので、スパイダーモア、ハンマーナイフ、乗用草刈り機などの導入も検討してみてください。
ラジコン草刈り機も、良いと思います。
私も検討中です。
2022年度の長野県・近隣県の除草管理、巡回点検、受付中です。
よろしくお願いいたしますm(_ _)m