太陽光発電は収支的にも環境的にもメリットがあります。停電時も威力を発揮してくれます。
セカンダリ市場も拡大していくと思います。太陽光発電所を所有したいと考えている方の参考になれば幸いです。
この記事では、14円や18円の太陽光発電設備が36円や40円よりも今後有利になることについて書いています。
14円や18円の太陽光発電設備でも、36円、40円に勝てる理由
2015年ごろまでは、36円や40円の売電単価を持つ発電所が販売されていました。
そして現在の2019年は、14円、18円が主流です。
「14円18円か...昔はもっと条件が良かったのにな~」と考え、購入を控えます。
最初はそう思っていましたが、考えをあらためて18円の設備(パネル発電量で98kw)も保有しています。
18円でも十分利益が出ると考えたからです。
14円18円が、36円40円よりも優れている理由を説明します。
14円18円が優れている理由
太陽光発電設備の固定価格買取期間は20年ですが、21年目以降も売電はできますので、
売電期間が長ければ長いほど、発電量が多い方が有利です。
どういうことかと言うと、14円と36円の太陽光発電設備を比較してみれば、わかります。
利回りは、2014年も2019年も、ほぼ10%前後(表面利回り)です。
設備に必要なパネルやパワコンの価格は年々下がってきています。特に海外製のパネル価格は、2014年に比べて60%程Downしています。
ですので...結論です。
重要ポイント
コストが下がったパネルの枚数を増やして発電量を上げて、FIT終了後も売電を継続する。
これが重要です。
実際にシミュレーションして、確認してみます。
固定価格買取の20年が経過した後も収入は継続します。14円と36円の太陽光発電収支をシミュレーション比較
シミュレーション条件
- 北海道釧路町(Nedo年間平均日射量4.18kwh/㎡)
- 南向き、積雪考慮あり
- 30年間売電(20年固定売電後、10円/kwhで10年売電)
2019年度 | 2014年度 | |
売電単価(1kwh、税別) | 14円 | 36円 |
設置費用 (調達価格等算定委員会|経済産業省 の配布資料から算出) | ||
設置単価/kw | 21万円 | 37万円 |
パネル容量 | 125kw | 49kw |
パワコン容量 | 49.5kw | 49.5kw |
設置費用(税別) | 1,800万円 | 1,800万円 |
年間発電量(過積載考慮12%減) | 11.4万kwh 13万kwh - 12% |
5.9万kwh |
売電 | ||
20年目まで | 3,600万円 180万円 × 20年 |
4,260万円 213万円 × 20年 |
21年目以降 (10円と仮定) |
1,300万円 130万円× 10年 |
590万円 59万円 × 10年 |
売電収入(税別) | 4,900万円 | 4,850万円 |
ポイント!
- 売電価格による収支の差は、ほとんどないことがわかります
- 売電期間が長ければ長いほど、パネル容量が多い方が有利です
- 20年目までは固定価格買取制度で買い取ってもらいます
- 21年目以降も、売電先を変更し売電を継続します
- 卒FITに参入する買取企業の登場により売電先を自由に選択できる可能性が高いです
- 温室効果ガス削減に向けた実践的な国際イニシアチブ「RE100」企業が今後増加見込みです
これでわかっていただけましたか?
これだけのメリットが14円案件でもあるんです。
太陽光発電設備は終わり と考えずに、チャレンジしてみてください。
シミューレーションのもう少し細かい資料をアップしておきますね。
125kw(パネル)で10円単価で売電した時の「年間発電量」と「年間収入」の試算表です。